進路を考えるとき、よく言われるのが「将来、自分が何をしたいかを考えよう」とか「将来の夢から逆算しよう」ということ。
でも、「将来の夢なんてない。パッと思いついたりするもんじゃないし...」なんて、若干諦めモードの人もいるかもしれません。
そんな人に向けて『将来の夢の見つけ方』と、『進路の逆算』が簡単にできちゃう3STEPをお教えします!
その例として、今回は全国の高校生がなりたいと思っている職業に注目してみましょう。
高校生のなりたい職業ランキング
1位:看護師
2位:地方公務員
3位:プログラマー
マナビジョン「なりたい職業ランキングより」
今もっとも人気のある職業は、看護師なんです!
どうして、多くの人が看護師になりたいか考えたことがありますか?実は、そこに進路を考えるヒントが詰まっているかも?
元看護師ライターのまぁが、自身の経験も交えて、進路の考え方を教えます。キミも自分のことに置き換えて、一緒に考えてみてくださいね!
STEP1.自分の身近にある好き・興味に注目しよう!
まずは、「こういう職業・仕事がしたい」というところから離れて、「自分は何に興味があるのか」を考えてみるところから始めましょう。
よく「ニュースや社会に目を向けて、興味があることを探そう~」なんて言われますが、もっと自分に近いところから考えてもOK!
例えば
・ドラマを見て、好きな登場人物の職業に興味をもった
・趣味があって、それに関わる仕事は何か考えてみた
・好きなタレントやアーティストに関わる仕事をしてみたい
ポイントは「自分の好きや興味を感じ取るアンテナを常に張っておく」こと。
自分の好きなことや興味のあることって、意外と無意識に思ってることが多いですよね?だからこそ、それを感じ取れるように、考える・意識することが大切です。
看護師は、どうしてなりたい職業1位なの?
では、なりたい職業1位だった看護師は、どうして多くの人が選んだのか、考えてみましょう!
①多くの人の話題、身近な存在だった
コロナ禍では、医療への注目度が高まりました。ニュースで報じられたり、単純に目にする、考える機会が多かったですよね。
過酷そうだけど、人の役に立つ・やりがいを感じられそうって魅力を感じる人も多いのでは?
また、ニュース以外でも触れる機会が多い、もうひとつの理由があります。
実際に看護師になる人の中でも、意外と多いのがドラマや映画の影響!
医療系のドラマって、常に放送されてるイメージがありませんか?それくらい題材として使われやすくて、ドラマの影響で医師や看護師を志す人もたくさんいるんです。
こういう「好き」や「興味」っていう気持ちを大切にしてください。そこから「自分が何をしたいか」=「将来の目指す姿」に繋がります。
②手に職がつく専門家、安定性
看護師は資格が必要な職業ですが、その資格があれば全国どこでも働ける場所があるというのが、大きな魅力でもあります。
いわゆる「手に職がつく専門家」ですね。景気や一時的な流行に左右されない仕事とも言えます!
なりたい職業3位のプログラマーも、同じように技術を習得して、手に職をつけることができます。
2位の地方公務員は、不安定な社会でもリストラ等のリスクがない「安定性」に魅力を感じている人が多いようです。これは常に需要がある医療に関わる看護師も同様と言えますよね。
STEP2.興味のあることは、調べてみよう!
興味のあることは、そのままにするのではなく、調べることが大切です。進路を決められないのは、「考えるために必要な情報」が足りないことも理由のひとつだからです。
自分の好きなこと・興味があることに関わる仕事には、どんなものがあるのかを知るだけでも、一気に進路が見えてきます。
先ほど例に挙げた「好きなタレントやアーティスト」がいる人は多いと思いますが、それに関わる仕事を考えてみてください。
マネージャーや広報といった直接関わる仕事もあれば、自分がその人を目にするテレビの番組制作や取材するメディア運営に関わる仕事などもあります。
こんなふうに一歩進んで考えるだけで、進路が見えてくる気がしませんか?
具体的に興味のある職業がある場合、実際にどんな仕事をしているのか、どんなやりがいがあるのかを調べてみましょう。
看護師について調べてみよう!
では、なりたい職業1位の看護師について調べてみましょう!
看護師と言っても、病院で働くだけでなく、訪問看護師や老人ホーム、学校の保健室などで働く保健師、妊娠・出産に寄り添う助産師、ドラマでも取り上げられたフライトナースなど、様々な活躍の場があります。
\看護師の仕事を動画でチェック/
また、自分の進路として考えるときは「やりがい」を知ることも、大きなきっかけになります。
看護師は、今だと「コロナで大変そう...」っていうイメージを持つ人も多いかもしれません。様々なウイルスなどへの感染リスクはもちろん、365日24時間、命と向き合う過酷な職業であることは否定できません。
でも、その分大きな「やりがい」も感じられる職業です。
このコロナ禍でもがんばる医療従事者を応援する声があることからわかるように、患者さんの笑顔や「ありがとう」の言葉をもらえたときは、看護師になって良かったと感じる瞬間でもあります。
こんなふうに、興味のある仕事やそのやりがいをイメージできることが大切!そのときは、動画などを活用して、知識・理解を深めていきましょう。
STEP3.進路を具体的に考えるのには、将来なりたい姿から逆算して考えよう!
進路の方向性が見えたら、あとは逆算!
進路に当てはまる職業を調べて、どうやったらなれるのかを確認しましょう。どのような資格が必要なのか、どんな大学・学部で学べばいいのかが、はっきりしてきますよ。
看護師になるには、どんな進路があるの?
看護師になるには、国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。
その国家試験を受験するためには、指定の大学・短大・専門学校に進学し、4年または3年以上の教育を受けなくてはなりません。
そこで、大学・短大・専門学校、それぞれのルートでどんな特徴があるのかを調べて、進路を考えていきます。
保健師や助産師といった職業を目指す場合、看護師資格に加えてそれぞれの資格を取得しなければなりません。そのため、資格を取得できる進学ルートを考える必要があります。
こんなふうに将来なりたい姿から逆算をしていくと、自然と進路だけでなく、志望大などの方向性も見えてきます。
また、高校生のうちにやっておくと良いこともあります。
「看護師」=「思いやり・気配り」というイメージがあるかもしれませんが、豊富な知識や観察力・判断力なども必要です。
日常生活の中でも身に付けられる力なので、今から実践する価値があります!
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座 元看護師ライター/まぁ
病棟勤務歴13年の元看護師。小さい頃に入院し、そのときに出会った看護師さんに憧れて看護師を目指す。
小児科、新生児集中治療室、血液内科での経験が長く、耳鼻科、眼科、内分泌内科の経験もあり。
さまざまな疾患・患者さんがいるので、日々勉強や葛藤もありますが、患者さんの笑顔や元気になった姿が大きな喜び・やりがいにつながる魅力あるお仕事です!ぜひ看護師を進路選択に加えてくださいね!
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。
協力:公益社団法人 東京都看護協会
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