\お金スキルシリーズ/
経済のニュースに、景気がいいとか悪いとか、インフレとかいう言葉が出てくるけど、わかったような、わからないような...?
今日はそれらの言葉の意味と一緒に身近な経済の仕組みを知ろう!
景気がいいってどういうこと?
何気に聞いていた言葉だけど、景気がいい悪いってどういうことなの?
「景気」というのはざっくり言うと「お金の流れ」のこと。
「景気がいい」ときはお金の流れが良いとき。
給料が上がって、多くの人が買い物をして、国に税金がたくさん入る状況だ。
つまりお金が世の中に元気よくめぐっているイメージ。
「景気が悪い」というのはお金の流れが悪いこと。
給料が下がって、多くの人が買い物を控えてモノが売れず、国にも税金が入らない状況。
お金のめぐりが止まって、国の経済が冷え込んだ感じだ!
じゃあ「景気がいい」方が良さそう!
そうですよね。でも景気が良すぎても考えものだと聞きます
そう!昭和から平成にかけて「バブル景気」という景気の良すぎる時代があった。
あの頃、多くの企業や資産家が余ったお金で土地を買いまくり、土地の値段が急上昇した。
そのおかげで、そこまでお金が余っていない一般サラリーマン家庭では、土地が買えない、家が持てないという状況も起きていたんだ。
そんな時代があったんだ!
うちのお母さん、バブル時代は、ファストファッションとかまだはやってなくて、洋服がすごく高かったって言ってた。
景気がいいと物価が上がるもの?
必ずしも「景気がいい=モノの値段が上がる」ってことではないんだが、景気が良くなってみんながモノを買いだすと、需要と供給の関係から、価格が上がることは結果として起こることが多い。
へ~。ところで景気は良い時と悪い時を繰り返すの?
そう、波のように繰り返すものだ。
日本は好景気と不景気を繰り返しながら、成長してきた。
景気のいい悪いはフィーリング?
でも景気がいい、悪いってどうやってわかるの? なんとなく活気があるとか、気分で決まるわけではないんでしょ?
景気はフィーリングも含まれるが、景気の良しあしを判断する指標があるぞ。
「景気動向指数」と呼ばれるものだ!
それはどんなものですか??
企業が新たに人を雇う時の「新しい求人数」や、企業が「機械を導入した数」などがそう。
これらが増えるということは、景気がよくなる兆候であると考えられるんだ。
へえ~面白い。そういえば求人の多い街は活気があって、景気も良くなっていく気がする。
おっ、泉くん。今日はなかなか冴えているな。
ほかにも「卸売業の販売数」や「商品数」、「企業に雇われた人数」、「法人税の額」(企業の納める税金)など、景気に連動する数字が、景気を判断する指標として使われている。
なるほど。世の中のいろいろなものが、景気に影響されたり、与えたり、つながっているのですね。興味深い...。
インフレ・デフレ
インフレ・デフレって何ですか?
インフレはモノの価格が上がること。
デフレはモノの価格が下がること
インフレは先ほどの好景気と関係ありますよね。
そう! さきほども触れたが、景気がいいと人々のお給料が上がって、買い物をする人が増える。
すると需要と供給のバランスで、モノの価格が上がることが多い。
世のなかのモノの価格が全体的に上がった状態がインフレだ
えっ、じゃあその逆が「デフレ」っていうやつね?
その通り!
私としては、モノの価格が下がっているデフレの方がおこづかいが減らなくて嬉しい気がするけど、デフレは何が問題なの?
モノの価格が下がるデフレになると、そのモノを作っている関連企業で働く人たちのお給料も減ってしまう。
するとその従業員の家庭では買い物を控えるようになるから、もっとモノの価格が下がる。
そうして世のなかのあらゆる価格が下がり続ける悪循環に入ると、お金の流れが止まって国全体の経済が冷え込んでしまうんだ。
そうか。物価が安いけど、みんなのお給料は上昇するとか、そういううまい話ではないんだ...。
でもインフレには、いいインフレと悪いインフレがあるって聞いたことがあるんですが悪いインフレってどういう状況でしょうか?
悪いインフレは、物価が上がるのに、給与が上がらないままのインフレのこと。
どうしてそんなことが起こるの?
これはね、原材料不足などでコストが上がって、それを補うためにモノの値段が上がったものの、人々が買わないのでモノが売れず、関連企業は給与も上がらず、社会にお金が循環しない...という時に起こる。
なるほど。景気がよくて物価が上がったわけじゃないなら、モノの値段が上がっても人々は買い控える。だからそこでお金の流れが止まるわけですね。
どうせならお金が世の中にほどよくめぐる、「良いインフレ」がいいですね。
円安・円高
ところでニュースによく出てくる「外国為替市場(がいこくかわせしじょう)」って何ですか?
外国為替市場は、日本のお金の「円」が、たとえばアメリカの「ドル」に対して今日はどのくらいの価値があるか? というのを決めている場所だ。
ちなみに外国為替市場では、円とドルだけでなく、世界中のお金の価値も決めているんですよ。
へえ。でも「今日の価値」を決めるってことは、毎日、お金の価値が変わるってこと?
その通り。これも「需要」と「供給」のバランスで変わっているんだ。
こんなところにも「需要」と「供給」?
つまり、ドルを円に交換したい人が増えると、円の価値は上がる。
逆に円をドルに交換したい人が増えると、円の価値は下がる。
じゃあ、円高、円安って言葉の意味は...。
円の価値が上がったら「円高」で、円の価値が下がったら「円安」ってこと?
その通り!
円高とは、円が欲しい人が増えて、円の人気が上がったということだ!
じゃあ、いまさらだけど、「1ドル100円」は、1ドルと交換するために100円必要って意味ですよね?
そうだ!「1ドル120円」なら1ドルと交換するために120円必要だ。
もし今日 1ドル100円だったのに、明日1ドル120円になったとしたら...。
1ドルと交換するために20円も多くの円が必要になるから、円の価値が下がったということ?
そう、正カイ! それが「円安」だ!
逆に1ドル100円が明日1ドル90円になったなら、1ドルと交換するのに90円でよくなったわけだから、円の価値が上がったということ、つまり「円高」だ!
うわ~~、ちょっとややこしい言葉だけど「円安」「円高」の意味がやっとわかった~!
まとめ
・景気とはお金の流れのこと
・インフレは物価が上がることでデフレは物価が下がること
・円高は円の価値が上がることで、円安は円の価値が下がること
\お金スキルシリーズ/
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座 ライター/長谷川ヨスコ
シェル先生・泉・ミックンの漫画もぜひ読んでくださいね!
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。
アヒルウィンター
2022年2月27日 10:52
円高と円安は授業で習ったので復習になりました。
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