高2になると、入試に使う科目を絞り込んで対策に力を入れていくことになります。また、多くの高校では、高校2年生の12月までに、高3で履修する科目の選択希望を提出します。
理系の場合は通常、英語、数学、理科が個別試験で課される勝負科目となります。考えどころとしては理科で何の科目を選ぶか、になってきます。
そこで選択した科目が、志望大の入試科目になっていなかったとしたら、受験できる大学が限られてしまうということも...。
そのため、高1あるいは高2の早い時期のうちに、どんなことを選択しなければいけないのか、何を考えて選択すればいいのかを知っておくと、勉強計画にも役立てられます。
この記事では、理系志望者に向けて、科目選択で迷わない&失敗しないための3つのルールと、そのための考え方を紹介します。
【理系】科目選択3つのルール
①大学で学ぶ内容をベースに必要な科目を見極める
②共通テストの理科は2科目必要な大学も!
③共通テストで地歴・公民を受ける場合は、負担の少ない科目を選ぶ
大学で学ぶ内容をベースに必要な科目を見極める
大学や学部によって入試科目が異なるのは、高校でとくに勉強しておいてほしい科目が違うから。
実際に大学で学ぶときに、その土台や前提知識として必要となる科目が入試科目になっていることがほとんどです。
とくに理系学部では、理科の各科目が入学後の研究の基礎となることが多いため、文系と比べて科目の指定が多いのが特徴です。
大学で学びたいことが決まっていれば、その内容に近い科目を2つ選択しましょう。決まっていない場合は、物理、化学を選んでおくと受験できる大学の選択肢が増えます。
【工学系統】
物理・化学の両方あるいはどちらかが指定されている場合が多い
【理学系統】
入学後の専攻に関係する科目が指定されている場合が多い
【薬学系統】
化学が指定されている場合が多い
【医・歯学系統、農・水産学系統】
生物選択可、地学選択不可の場合が多い
また、先輩の中にも、大学で学ぶことを視野に入れて入試科目を選択したという人が多くいました。
東京都立大健康福祉学部 M・Y先輩
得意な物理を選択したかったのですが、看護系学部では生物の知識が必須なので、ニガテでも生物を選んで得意にしようと考えました。
京都大 工学部 Y・T先輩
目指していた工学部について調べたところ、2次試験で物理、化学の2科目が必要な大学が多かったので、どちらも準備しました。
岡山大農学部 K・K先輩
高1の時点では進学先を工学部と農学部で迷っていて、どちらにも対応できる科目として物理を選択しました。
共通テストの理科は2科目必要な大学も!
共通テストの理科には基礎科目と専門科目(基礎を付さない科目)があり、各大学・学部によって必要な科目数などが異なります。
【基礎科目】
・物理基礎
・化学基礎
・生物基礎
・地学基礎
【専門科目(基礎を付さない科目)】
・物理
・化学
・生物
・地学
そして、各大学・学部でA~Dのいずれか(もしくは複数)のパターンを入試科目として指定する仕組みとなっています。理系で多いのはB・Dパターン。
志望大が決まらないうちは、大は小を兼ねる戦略で、専門2科目が必要となるDパターンに対応できるようにしておきましょう。
共通テストでの地歴・公民の選択はどうなる?
理系の場合、地歴・公民は大学入学共通テストでしか課されず、多くの場合は配点も低くなっています。
どの科目でも入学後の学びとの関連度合いに大きな差はないので、負担が少ない科目を選ぶのがオススメです。
迷ったらコレ!科目選択のルール
最後に、ここまでのことを踏まえて、理系の科目選択3つのルールを振り返ります。迷ったときは、これを参考に科目選択を考えてみてくださいね!
【理系】科目選択3つのルール
①大学で学ぶ内容をベースに必要な科目を見極める
②共通テストの理科は2科目必要な大学も!
③共通テストで地歴・公民を受ける場合は、負担の少ない科目を選ぶ
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。
お嬢113番
2021年5月30日 21:12
あああ、生物と化学を選択したいけど、幅広くなら物理なんだな~……
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