大学で何を学ぶか迷っている、将来がイメージできない...
そんな人は、「社会課題とのつながり」を起点に大学を見てみませんか。
学びと社会との関わりが明確になれば、自分の興味ある分野も見つけやすくなるはず!
今回は、青山学院大学のゼミの先生たちに4つの取り組み事例についてお話しいただきます。
より良い社会をつくるため、今、重要な学びとは?
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【事例①】子どもが安心して育つことのできる社会づくりをはじめ、保育と子育てに関する課題にアプローチ【教育人間科学部 教育学科/福元 真由美 教授】
■先生のゼミではどのようなことに取り組んでいますか?
私のゼミでは保育と子育てに関するどのような問いがこれまで提起され、その問いに向けてどのような構想や取り組みが生じたかを、保育と子育ての歴史・実践・メディアを通して検討します。
その活動の一つとして、自分たちの設定したテーマで何が問われてきたかを見出し、メディア調査やフィールドワークを行い、成果を発表するグループワークを実施。
これまで、「学校や幼稚園のジェンダー教育はどう変わったか」「保育のICT化は保育者の労働環境をどう変えるか」などのテーマを扱ってきました。
■社会課題とのつながりを教えてください。
ゼミの内容は、実社会の課題に深く関わっています。
・子どもが安心して育ち、一人ひとりの発達が保障される環境づくり
・子どもの遊びと学びを豊かにする質の高い保育・教育の実現
・子育てを含む多様な生き方を尊重するジェンダー平等の達成
これらの課題にアプローチするために、研究成果や情報を収集、検討し、政策や社会システムのあり方などについて考え、アクションを起こすために必要な資質・能力を培います。
■高校生にメッセージをお願いします!
青山学院大学は、日常の身近な問題から社会全体の問題を探究しようとする知的好奇心にあふれ、多様性を尊重して認め合うしなやかな人間関係の土壌があります。
学問の専門を学ぶことはもちろん、専門的な学びを深めたみなさんが、社会にどう関わり、自分の力量を発揮していくかを考え、試すさまざまな機会にも恵まれています。
4年間でどんなことに挑戦したいのか、ぜひいろいろな希望をもって入学してきてほしいと思います。
【事例②】貧困、虐待、障がい、公害...社会の矛盾の中で苦闘する人の姿と向き合い、法や制度の問題を考察【法学部 ヒューマンライツ学科/森本 麻衣子 准教授】
■先生のゼミではどのようなことに取り組んでいますか?
私のゼミでは『フィールド/現場から考える平和と人権』をテーマに、「具体的な経験」に基づく文献(エスノグラフィー、ルポルタージュなど)や映像作品を用いて、次の3点を通じて法を学ぶ者としての想像力・共感力・批判力のキャパシティを広げることを目指します。
①それを味わい議論すること
②文献・作品の背後にある質的調査や現場取材の方法論・認識論を学ぶこと
③そうした学びをフィールドに出て実践してみること
■社会課題とのつながりを教えてください。
扱う社会課題は、ゼミ生の関心に応じて、戦争・紛争、貧困や経済格差、虐待、障がい、公害、メンタルヘルスなど多岐にわたります。
いずれの場合も人権問題を抽象的・概念的に論じるのではなく、社会のさまざまな矛盾の中で苦闘する人の姿とまずは向き合い、そのうえで法や制度の問題を考察していこうという意識で全員が取り組んでいます。
問題がなぜ生じて、その問題が今を生きる「私」とどう関係があるのか、自分の言葉で表現していく経験を積み重ねながら、よりよき世界をつくることを簡単には諦めない姿勢を培ってほしいと思っています。
■高校生にメッセージをお願いします!
答えのある試験問題とは異なり、生きるとは答えのない多くの問いと向き合うことです。
また、世界には簡単には解決しない問題があるからこそ、考えがい、議論しがいがあります。
法学部ヒューマンライツ学科では、ヒューマンライツ=人権の観点から私たちの社会を法的に分析し考察する学びの経験を提供しています。
一人ひとりが人間として尊重される世界をつくるために、教員の私も日々、学生と一緒に学んでおります。
【事例③】国際社会が抱える多様な課題の解決について、グローバルに取り組む諸活動を研究【国際政治経済学部 国際政治学科/藤重 博美 教授】
■先生のゼミではどのようなことに取り組んでいますか?
私のゼミでは、Global Governance(地球温暖化や人権問題、国際犯罪などグローバルな課題に対する国際社会全体の取組み)をテーマに、英文での卒論執筆に取り組んでいます。
最近のコロナ禍では、一国だけでは解決できない問題の難しさと国際協力の重要性を誰もが実感したのではないでしょうか。
Global Governance論では企業やNGO、個人など国家以外のアクターにも目を向け、国際関係と私たちの日常との密接な関連性を考えていきます。
■社会課題とのつながりを教えてください。
2021年度秋に開催されたAoyama Gakuin GLOBAL WEEKでゼミ生の卒業論文とSDGsの関係を研究・発表しました。
たとえば、途上国の食糧危機を研究している学生は「SDGs2(飢餓)」との関連、国連の感染症対策を学んでいる学生は「SDGs3(健康と福祉)」との関連などです。
貧困や圧政の中で不条理に喘ぐ人々の問題、また、環境破壊や異常気象に苦しむ地域での紛争と犯罪の多発など、現代の国際社会の中で生じている諸問題に向け、一人ひとりが何をできるか真剣に考えることが、現状を変える一歩につながっていくのだと思います。
■高校生にメッセージをお願いします!
私は「勉強」という言葉が好きではありません。
「勉める」ことを「強いられる」のではやる気も出ないし興味も湧きにくいですよね。
しかし、大学での学びは本質的に自由です。自分の関心があることを掘り下げる楽しさに気づけたら、あなたの大学生活は大成功です。
ぜひ「勉強」ではなく、「自学(自分で学ぶこと)」の楽しさを見つけに青山学院大学国際政治経済学部にきてください。
あなたの「自学」をサポートする日を楽しみに待っています。
【事例④】太陽光発電の健康診断技術の開発をはじめ、持続可能社会、再生可能エネルギーの進展を支える【理工学部 電気電子工学科/石河 泰明 准教授】
■先生のゼミではどのようなことに取り組んでいますか?
「エネルギー素子工学研究室」を主宰し指導しています。
再生可能エネルギーの一種である太陽光発電の長期間利用に向けた技術開発を進めています。
また、当研究室はモノづくりの研究室でもあり、高効率化が期待できる最先端の太陽電池を実際に自分で創ります。
学んだ知識と自分で創った素子の特性には大きなギャップが存在しますが、それを分析・理解することで、モノづくりの楽しさと難しさを体感できます。
■社会課題とのつながりを教えてください。
太陽光発電が主力電源化してきたとき、その発電機能低下による発電量の変動は大きな社会的課題となるでしょう。
ゆえに、当研究室が取り組んでいる発電機能が低下しない太陽電池の開発や発電機能をいち早く検知する診断技術の開発、そのための基礎的な研究は非常に重要なものと考えています。
また、軽量で建物壁面にも設置できる太陽光発電素子の研究や、太陽光だけでなく屋内の光も電気に変換できる素子の研究なども進めており、こうした取り組みは、再生可能エネルギーの進展を強く支えるものと考えています。
■高校生にメッセージをお願いします!
私が太陽光発電について興味を持ったのは、実は中学生の頃でした。大学に入り、太陽光発電の事を講義で学んだ時、一気に興味が爆発しました。
日々いろいろなところに皆さんを刺激する起爆剤は転がっています。
しかし、やりたい事を見つけアンテナを広げることをしないと、その起爆剤は起動してくれません。
自分の好きなモノがある人は、それを花開かせに、また、まだ持ってない人はそれを見つけに、本学に来て一緒に学びましょう。
気になるテーマはありましたか?
これらの分野以外にも、大学にはさまざまな課題の解決に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献する学びがあります。
そこでは机上だけの学びにとどまらず、フィールドワークや実際にモノづくりを行うなど、学んだことを活かして社会課題に対してアプローチする「実践力」を養う学びも盛んに行われています。
自分が学んだことの先に、よりよい世界がある。そんな学びをぜひ実現させてください。
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<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座
協力:青山学院大学
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。
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