大学の吹奏楽部って、どんな感じ?
どんな練習をしているの?
全国大会に18回も出場している強・豪・校! 静岡大学吹奏楽団の練習に突撃してきました。
DATA
静岡大学吹奏楽団
1965年創設。1980年以来、全日本吹奏楽コンクール全国大会に18回出場している常連校。現在は全国から集まった約80名の団員で活動中。
コンクールに限らず、コンサートや演奏会への出演など、1年を通してさまざまな音楽活動を行っている。
静岡大吹奏楽団伝統の基礎練習「パワーブレス」で呼吸を自由自在に!
静岡大学吹奏楽団の練習は、部員全員が参加するミーティングからスタート。続いてパートにわかれて練習へ...と思いきや、一斉に立ち上がって、何やら不思議な体操が始まった!
一体この体操は? 団長の沼崎さんを直撃してみましょう。
団長! こ、これは...?
パワーブレスです。
パワーブレス?
楽器を吹くための基礎力をつける呼吸の練習です。いい音を出すために大事なのは、しっかりと息を吸って、しっかりと吐けること。だから、入団したその日から、欠かさず取り組んでいくメニューなんです。
メトロノームでテンポをとりながら行うんですね。
そうですね、テンポに合わせて。ポイントは、風船をふくらませるイメージで、限界まで息を吸い込むこと。それを横方向、タテ方向とやったら、前に向かって吐く呼吸法をやっておしまいです。だいたい15分程度ですね。
限界まで息を吸い込んだ後は、パクパクと口を動かして、少しでも限界値を超えて空気を肺に入れるようにします。私たちは「空気を食べる」と言っています。
最後にどんどんテンポアップしていきます! 曲のテンポって一定ではないので、速さに見合った呼吸を身に着ける練習です。
今度は前に手を伸ばすんですね。
吐く息に合わせて手を伸ばすことで、息を吐くスピード感を可視化して、まわりと共有するんです。
パワーブレスの効果は感じますか?
感じます! 高校の吹奏楽部では、呼吸法なんて意識してなかったんですよ。でもこの4年間、パワーブレスをやることで、ブレスの幅はかなり広がったし、出し方をコントロールできるようになりました。それに、練習前にパワーブレスをやることによって、身体が目覚めて、楽器を吹くためのベストコンディションに持っていけるんですよ!
【吹奏楽団の取材に行った人】
カメラマン:久富健太郎
編集部:タケ
パワーブレスが始まると、静かな教室にメトロノームと「ふうーっ」と吐く音だけが響きわたって、まるで前衛音楽の演奏を見ているかのような光景でした。
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