SNSを通じて、知らないうちにあなた自身が犯罪者になっているかも...!
新型コロナウイルスがまん延した2020年、ある犯罪がメディアで話題になりました。
「持続化給付金詐欺」です。
これは文字通り、持続化給付金(新型コロナによって売り上げが減少した企業や個人事業主に対して、国が支給するお金)をだまし取る詐欺のことです。
持続化給付金詐欺では、このマンガのように、SNSや友達を通じて誘われた高校生が、犯罪と知らずに「割のいいバイト」と考えて詐欺に手を染めてしまうケースが目立ちました。
たとえば、個人事業主には最大で100万円の持続化給付金が国から支払われます。
つまり、知らずに詐欺に加わってしまった高校生は、このマンガのように実際に受け取った金額が10万円でも、詐欺の被害額である100万円を返金しなければなりません。
持続化給付金をもらえる対象者は法人と個人事業主であり、高校生や大学生は対象ではありません。職種を嘘ついて申請することで詐欺が成立します。
持続化給付金詐欺だけでなく、SNS上には「モノを運ぶだけで5万円」「書類を書いてスマホで撮影した画像を送れば10万円」など、とても割のよさそうなバイト募集があふれています。
もし、その話に乗ってしまったら...?
その話が犯罪がらみのものなら、あなたも犯罪者の一員ということになり、逮捕される可能性があります。
また、犯罪と関係のある「闇バイト」だと知っていても、高額なバイト代に魅力を感じて、「みんなやってるし、1度だけだから」と手を染めてしまったら...?
バイトの募集者は、「バイト代を支払うのに必要だから」などと言って、学生証など身元証明書のコピーなどを要求してくると考えられます。
つまり、個人情報を知られてしまうわけです。
すると、また別の闇バイトが持ちかけられ、断ろうとしても「警察に話すよ」「学校やご家族が知ったらどうなると思う?」などと脅してくる可能性大。
「たった1度」のつもりが、犯罪から抜け出せなくなってしまうのです。
自分が犯罪者にならないために、2つのことを覚えておきましょう。
まず、「みんながやっているから」という理由で怪しい話に乗らないこと。
そして、「おいしい話には必ずワナがある」と考えること。
万一、「これは犯罪かも...」と気づいたら、保護者の方や学校の先生に相談しましょう。
「怒られるからそんなことは言えない...」と思うかもしれませんが、誰にも言えずに犯罪に巻き込まれていけば、取り返しがつかないことになります。
「この話はおかしいかも?」と一度疑ってみる。
何かあったら勇気を持って信頼できる大人に相談する。
この2つの行動が、あなたの人生を危険から守ります。
スマホのヤバイ事例&対策を連載中です
スマホは楽しくて時間を忘れる反面、全世界とつながっていて、犯罪・詐欺・予想もできない事故に巻き込まれるリスクがあります。
「自分は大丈夫!」
と思っているあなた。
スマホ犯罪の手法は巧妙化しているので、いつ巻き込まれるかは大人ですらわからないのです。
大事なのは、知識を身につけること。
やってはいけない、最低限のルールを知っておくこと。
知るだけでも、あなたの人生を守ることができるのです。
それがひいては、大事な友達・家族を守ることにつながります。
この夏、ミライ科では「あなたのスマホがヤバイ」と題した連載をお届けしています。
高校生のあなたが安心してスマホとつきあうための考え方や、危険な目にあわないための対策をお伝えするので、ぜひ毎日チェックしてくださいね!
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座
監修:佐々木成三
元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課の警部補。現在は一般社団法人スクールポリス理事として活動。著書に『あなたのスマホがとにかく危ない』(祥伝社)、『スマホで子どもが騙される』(青春出版社)など。
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。
たこらいす
2021年7月28日 20:45
おいしいバイトなんてないから。努力しかないんだ。
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